第95回 ガネット研究会 1月13日(月)<報告>
13:00~16:00


「図工が苦手な子の対応と実践」実技と講義

      • 講師:細見 均 先生

 絵画教室の小学生の生徒のおそらく8割以上は
公立学校に通う子どもたちでしょう。

公立学校は文部科学省の学習指導要領に基づいた指針があります。
教室に来る子どもたちに図工の題材について尋ねますが
担当する先生に依る印象もあります。

「今、図工の授業はどのようにされているのですか?」
民間の絵画造形教室との共通点、
あるいは大きく異なるところなど、
実際のところを聞いてみたいと
小学校の図画工作科専科30年のキャリアをもたれる
細見均先生に講師を依頼しました。

講座はまず学習指導要領の図画工作科についての解説から。
社会の構造変革や、経済の先行きが見通せない現在。
子どもたちは何を身につけたらいいのか。
AIやIT化が進む中
従来の「本物そっくりに描くデッサン」や「きれいに塗ったり、上手に作ること」などを、それほど注視されなくなってきている。
子どもが自分で考え、表したいものを表現できること。
こうしたことを身につけることが必要になってくる。

また少なくとも図工や美術が苦手でなく、
生涯を通して興味や関心が持てるようになること。
こうした指導要領の図画工作科のポイントを
プリントを用いて平易に説明して頂きました。

図工の授業の中でどのように培うのか。
細見先生は苦手克服のため具体的な分析をして
自分なりの表現ができる。
いろいろな表現が認められ
発想が広がる題材の重要性を
実技を通してお話しされました。

 

参加者との質疑応答の中で
発達年齢・発達特性について
子どもの時期に沿った活動をすることの大切さなど
実例をあげて示されました。

また細見先生の所属する市の教職員の研究会では、
子どもの作品の評価をコンクールなどに委ねない、
という主旨から、長年、児童画展には積極的に出品していない。
このお話も、また新鮮に感じました。

細見先生のお人柄で
指導要領など硬い内容も理解しやすく、
また参加者から質問も次々に出されました。
講話も実技も好評だったようです。
「祝日で参加できて良かった!」との感想もありました。

ガネット事務局では
会員の皆さんがどんなことを必要としているのか
応えていきたいと思っています。
今回の研究会後の茶話会では
「教室運営について知りたい」
という声も上がりました。


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お待ちしています。

<報告>赤座雅子